xshimmyのブログ

好きなもの。読書会、少女マンガ、人文系、宇宙、社会学、ノンフィクション、、、と、好きなものを羅列していけば何かがつかめる気がしています。ブログは主に世の中に対するぼんやりとした主張です。よろしくお願いします。

『海獣の子供』 感動しすぎてもはや涙も出ない。

映画『海獣の子供』観てきた。もともと、五十嵐大介の原作マンガも好きだったのだけど、あの STUDIO4℃ が映像化すると聞いて、しかも6年かけてとなれば、観に行かざるを得ない。 原作マンガは世界中で起こる海洋奇譚や、海に関する神話・不思議を圧倒的な画…

『アラジン』 本当の願いとは

『アラジン』においては、自由を志向するアラジン、ジャスミン側と、支配を趣向する国務大臣側が対立している。そもそも魔法のランプ出身のジニーが叶えられる願いには制約がある。人を殺すこと、人を恋に落とすこと、死人を甦らせること。これはできない。…

誰からも支配をされないために、読書をするということ

ヤニス・バルファキス『父が娘に語る経済の話』を読んだ。さすが古代ギリシャの歴史を持つ国の人だけあり、文化的素養がすごかった。 なかでも、「人を支配するためには、物語や迷信に閉じ込めて、外を見させないようにすればいい」というのが響いた。ゲーテ…

マララさんがノーベル平和賞を獲ったとき、僕は悲しかった。

少し前のノーベル平和賞は、子ども達に紙とペンを!と主張し、武装勢力に襲撃されながら信念を貫いたマララ・ユスフザイさんにあげられた。僕は悲しく、情けなかった。彼女は十分以上に成熟した考え方の持ち主だけど、子どもに、こういったことを言わせてし…

歴史とは

E.H.カー『歴史とは何か』によると、僕らは現在の視点から過去をみることしかできないわけで、純粋な過去は理想であり、どうしたって現在のバイアスがかかるという。だから逆に、歴史は面白い、とも言える。 僕が習ったとき、今や世界遺産になる古墳は、仁徳…

つらい時はどん底まで落ちること。そして外部化すること。

もう本当につらくて仕方ないことがあった時、そのつらさの内容にもよるけれど、ひたすらどん底に落ちて閉じこもるのもアリだと思う。血の繋がった家族も、理解してくれる恋人も、共感してくれる友人も、誰も他人が入りこめない自分だけの暗い場所でしか、自…

他人のコンプレックスを笑うな、自分のコンプレックスを笑え

コンプレックスは多様だ。目元が気になる人がいれば、学歴、自意識、もっと深い個人史に根差したもの。コンプレックスがあるから明日への活力が生まれることもあるし、コンプレックスがあるから自縄自縛で身動きがとれなくなることもある。 僕? 僕は中学校…

コナンくん的名探偵紹介

名探偵コナンのマンガ冊子のカバー後ろにある探偵紹介が好きだった。今では96巻になっていて、これだけ大量の殺人事件があって登場人物たちはよく日常をおくれているものである。まあ、基本的に、コナンはラブコメであって、殺人事件もラブコメのちょっとし…

『ノルウェイの森』について

村上春樹好きあるあるに、村上春樹にさほど関心のない人から、「何がオススメ?」とか「春樹作品では何が好き?」と質問され戸惑う現象があると思う。結論から言えば「気分による」のだけども、その気分の1つに、『ノルウェイの森』がしっくりくる時がある。…

クリムト展

上野・東京都美術館でやってる「クリムト展」に行ってきた。 僕は美術については門外漢であるが、なんかこう、「芸術って言葉を超えたもんじゃん?だからそれをごちゃごちゃ説明するのって野暮じゃん?俺感性すげー大事にしてっし」みたいな志向は嗜好しない…

【番外編】2019上半期私的面白かった本ランキング

昨日の記事で2019年上半期読んで面白かったランキングをやりましたが、惜しくも、本当に惜しくも、ランク外とした作品についても語りたい。というかもう1位!と言っても過言ではない。そんな読んで面白かった本を書きます。 ○島本理生『ファーストラヴ…

2019上半期私的面白かった本ランキング

あくまで僕個人が読んだもので、この期間に発売したものとは限りません。また、便宜上ランキングをつけましたが、好きな本に厳密なランク付けなんてできるかコノヤロー精神でやってますので、あくまで暫定・参考の順位です。 10位 ジェームズ・ブラッドワー…

ポケモンマスターになりたかった僕は、コダックを愛することができなかった。

ポケモンGOで屈指の人気を誇るコダックで、少し前に大喜利が起こっていた。頭を抱え、頭を抱え、ぱああっ。みたいな動作をするコダックに合わせ、みんな様々な言葉をのせていた。(スリザリンは嫌だ。スリザリンは嫌だ。………グリフィンドぉール!とか。) さて…

『岩窟王』と『ガリア戦記』

アベンジャー(復讐者)ものの最高峰に位置づけられる『岩窟王』。フランス革命期の動乱下、船乗りのエドモン・ダンデスは、婚約者を狙う恋敵や、自分の地位を守ろうとする検事などの陰謀により14年にわたり投獄された。 エドモンは19歳とかで投獄されたので、…

焚き火派

ジョン・クラカワー『荒野へ』は、ある若者がアラスカの荒野で餓死するまでを追ったノンフィクションだけども、なんかこの若者の気持ちも分かったりする部分がある。 僕は大学の先輩と2人で、以前、湖沿いにて焚き火をしたことがあった。もうね、最高である…

こちらこそ、ありがとう。

『ゴジラ』を観に行ったとき、券売機付近で外国人(たぶんタイとかその辺な感じ)のお父さんから声をかけられた。 「すみません、映画チケット買ってもらえませんか?」 横をみると、チビちゃんたち5人を連れたお父さんだ。たぶん、会話はできるけど日本語…

『ゴジラ キング・オブ・ザ・モンスターズ』について

ゴジラ観てきた。たぶんネタバレというか、全体のストーリーについて書くので、真っさらの状態で観たい人はまたいずれ。ごきげんよう。 迫力はあった。怪獣同士の対戦だと、往々にしてプロレスになりがちだけど、カメラの視線が常に、怪獣たちのそばにいる巻…

「女の幸せ」という呪い

方々で言われていることだろうけども、何度でも何度でも立ち上がり言おう©ドリカム。結婚して好きな男のサポートをし子どもを産み育てることが「女の幸せ」というのは、ただの呪いである。その呪いを吐いたのはおじさんである。「ゴースト~前時代の幻~」が…

人を殺してはいけない理由

田村由美『ミステリと言う勿れ』に、何故人を殺してはいけないのか?という問いがあった。 自分が殺されたくないから。 ⇒じゃあ、自分が殺されても良いヤツは他人を殺しても良いことになる。 遺された者が悲しむから。 ⇒遺される者がいない者なら殺しても良…

能という芸能

ちょっと前に薪能を観たことがあった。薪能は本来、2月の御水取りで行われる興福寺の神事だったのだけど、まあ近くでやっていたのだ。こう、意味はまったく分からなかった。でもそれで良かったらしい。能の舞は「型」の組合せで作られるのだけども、他の踊…

『宝島』について

真藤順丈『宝島』について。 舞台は戦後すぐの沖縄から、本土復帰まで。島の語り部視点で沖縄の英雄たちの物語が語られるので、普通の三人称の言い方とかじゃなく、語り部の想い・島の感性みたいなものが入っている。 戦後すぐの沖縄には、戦果アギヤーとい…

愛とは

愛とは、「相手のことを考えてる時間の長さ」のことだとしよう。そうすると、料理を美味しくするコツに愛情というのも分かる。鶏モモ肉をフライパンで熱し、一度取り出して味付け、その間に他の野菜を焼き、鶏モモ肉を戻し…というこのひと手間である。相手の…

『変身』について

いわずと知れたフランツ・カフカの『変身』について。 ボヘミア王国の商人を父に持つカフカは、結核になり苦しんだこともあった。カフカ自身の潜在意識も表現に含まれているか。うーん。。。 主人公のグレゴール・ザムザが虫になるに当たり、その過程は描か…

『美しい顔』について

北条裕子『美しい顔』を読んだ。 文学なので、まあネタバレというか、全体の話をします。気になる方は読み飛ばしてくださいまし。 震災をフィクションにするのは、かなりの困難を伴う。重すぎるのだ。事実が。 津波で流され、腕が反対側に曲がり、下半身がな…

コング…コングじゃよ

『キングコング 髑髏島の巨神』を昨日、金曜ロードショーでやっていたので観た。2回目。ゴジラ公開にあわせた放映という。 キングコングは何回か映画かされているけれど、かつては文明が野生をコントロールしていく時代背景があったので、文明の象徴たるエ…

つまみんぐ

触ってはいけないニキビを、つまんでしまう。つまみんぐ。 言ってはいけないのに言ってしまう。 掻いてはいけないのに掻いてしまう。 これらは、言いたい、とか、掻きたい、とか、欲求に基づいている。快楽欲求に従って行動している。シンプルな在り方だ。 …

わたしの少女マンガ史観

と言っても、僕が少女マンガを読み始めたのは25歳を過ぎてからだ。『僕等がいた』(竹内くん!)とか『桜蘭高校ホスト部』(ハルヒ!)とかはアニメで観てた。 なんか、3巻くらいで主人公男子のことが好きなキラキラ女子が攻勢をかけ、5巻くらいで文化祭などなん…

未来をはじめる

宇野重規『未来をはじめる 「人と一緒にいること」の政治学』について。 未来は希望だ。希望は、「まだ_ない」ものだ。ちなみに過去は「もはや_ない」ものである。ということは現在もまた、過去の希望であったはず。現在ある当たり前のことは意外と新しく…

老子さんの道

『老子』について。 彼の思想で重点が置かれているのは「道」である。中国史においてはしばしば、「天」が重視されてきたけれど、老子はその天よりも道について論じている。様々な真理が間接によって語られるように(例:ソクラテスが直に言うのでなく弟子の…

ハラスメンタル

ハラスメントかどうかを判断するにあたっては、個別事例がハラスメントに当たるかどうかより、ハラスメントに対する意識、言うならば「ハラスメンタル」が必要ではなかろうか。 「(男性上司が女子部下に対し)休日なにやってんの?」 とか、ちょっとグレー…