xshimmyのブログ

日々の雑感を書いています。

紅白歌合戦 雑感

紅白歌合戦を観ていて、改めて宇多田ヒカルTHE YELLOW MONKEYはすごい、と思った。


宇多田ヒカルは『花束を君に』

出だしの「普段からメイクしない君が薄化粧した朝」。すなわち、自殺した実母、藤圭子の葬儀にあたっての死に化粧である。実母が亡くなるまでの過程は宇多田ヒカルがインタビューなどで語っているけども、おそらく何を話せば良いか、どうすれば良いか、途方に暮れている間に、突然に唐突に、彼女は命を絶ったのだろう。

 

「どんな言葉並べても 真実にはならないから 今日は贈ろう 涙色の花束を君に」

大切な人が亡くなることは誰にとってもつらい。だから我々は亡くなる人との別れを後悔で終えないために対話を重ねるし、一緒に様々なことを体験しようとする。準備する。心の置き場を。しかして宇多田ヒカルに、そうした準備はできただろうか。

 

「言いたいこと 言いたいこと きっと山ほどあるけど 神様しか知らないまま」

たぶん、何も言えなかった。けれども宇多田ヒカルは30代にして、これほどの曲を歌っていた。藤圭子に似た歌唱を時に見せながら。

 

THE YELLOW MONKEYは『JAM』

 

「外国で飛行機が堕ちました ニュースキャスターは嬉しそうに 「乗客に日本人はいませんでした」 僕は何を思えばいいんだろう 僕は何て言えばいんだろう」

 

この曲が歌われてから十数年経っても、残念なことに日本は、まだこの曲が必要とされる感性のままだった。「日本人が死んでいないなら、外国人が何人死のうと他人ごと」の感性のまま、日本人は国際社会の孤児で在り続け、それを直視するのはいたたまれないから辺境の地(辺境って日本そんなに世界の中心じゃないけども)に日本人妻探しに言ったりニッポン大好きな外国人にインタビューしたりして自慰してる。

 

星野源RADWIMPSも良かったけども、この二組の歌を聴けただけでも、今年の紅白は良い感じだった。