xshimmyのブログ

日々の雑感を書いています。

ストローお通ししてよろしいですか?

「ストローお通ししてよろしいですか?」
………ついに飲食店にも来たか、と思った。床屋でシャンプーをしてもらっている時「お痒いところはございませんか?」「いいえ、大丈夫です」としか答えようのない、アレ。
ストローがいるかどうかに対し、「はい」以外の答えがあるだろうか。それともこれは、近年マイクロプラスチックごみの問題が持ち上がっているから、「ストローは結構です。魚たちのことを想うととてもストローなんて使えません」と答えるべきなのか。意識の高さを試されているのか。だとすれば、「はい」以外に答えを持ち合わせない僕は、まさに低脳先生である。

ストローどこにあんの?と質問されることがあまりに多いことの予防策か、うまく差せない人がよほど多いのか、これが出てきた背景がまったく分からない。ストローに注目させることには成功している。おかげでマイクロプラスチックごみのことを想起できた。イヤーでもこの選択肢だとストローお願いしちゃうばかりだから、ごみを減らすならプラスチック有料化かいっそストロー出さないとかだよねぇ。

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僕は、人に何かやってもらうのを、すまねぇな、と思うタイプだ。拳闘連盟会長的なおもてなしとか受けたら、ホントいたたまれない。ある部族によっては、返礼の義務があるなかで返せないほどの贈り物を渡して相手の名誉を傷つけ、従属させる「ポトラッチ」なるやり口があるらしい。贈与論。とすれば、ストローを差してもらう贈与に対する見返りは、なんなのだろうか。この、生産性のない僕に、飲食店は何を求めているのか。

実は最近、タイ、韓国と、出張や旅行で海外に出た。新婚旅行以来である。すべての店舗ではないにせよ(特に韓国ではがんがん売り込みにきた)、お客に対する良い意味での無関心さが心地よかった。お金を介することによる、純粋な経済的交換。そこから見ると日本には、ある種の妖怪がいるような気がする。贈与ほどバリバリに感情を交えた交流でもなく、貨幣を伴った制度的関係でもない、中途半端な「ストローお通ししてよろしいですか?」。文法は間違っていない。TPOもわきまえられている。けれども何となく、異界への入口のような違和感。

謎である。