シミーのブログ

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世界報道写真展2019 世界の定点観測

ここ数年、東京都美術館でやってる「世界報道写真展」に毎年行っている。毎年行くと、ああ、これはこうなったんだ、というのが時々ある。

 

2016年にコロンビア政府と反政府ゲリラ組織FARCとの間で和平合意が成立した後、ゲリラの人たちがいかにして日常に返ってくるかが課題だった。去年は、確か、一緒にサッカーをすることが日常に戻ってくるための第一歩とかだったけども、今年はゲリラに参加していた女性たちが「ベビーブーム」とのことだった。

 

ゲリラ戦自体は、メチャクチャ働きづらい職場である。家庭との両立などとてもできない。反政府ゲリラには女性兵士も参加していたのだけども、その女性たちは恋愛や、まして子どもを産むことなど想像だにできなかった。そんな彼女たちの後日譚。良い写真だった。お腹を大きくした彼女と、彼氏が写る部屋は、ディズニーでいっぱいだった。

 

後は、アイルランドの中絶禁止法反対の動き。今年は香港デモがあったから、2020はたぶんその辺の写真になるだろうけれど、デモとかの社会運動は、理不尽なことへの異議申し立ては、あらゆる人が生きやすい社会をちゃんと作る力になるんだな、と感じさせてくれる写真だ。アイルランドは、僕はグレートブリテンとの長年の抗争のイメージが強く、大国に屈せず独立を保ち続けた国のメンタリティは強いよなぁと改めて思った。中国から圧迫され続けたベトナムなんかも強いよね。

 

今年の展示は、反移民政策に対するプロテスト(壁を乗り越えようとする人たち)、性被害(男性の軍隊での性被害や、Xジェンダー)、なくならない暴力(フィリピンでの麻薬戦争)あたりがやはり大きかった。ちょっと重い気持ちになるものだけど、上述のようにベビーブームで融和が前進していたり、社会運動で良い方向に向きつつある動向なんかも観れたので、ちょっと希望も持てる。

 

個人的には、毎年、女性とかが着飾っている写真なんかを楽しみにしている。今年はキューバで15歳になった女の子を街ぐるみでお祝いする風習と、スペイン・バレンシアでの火祭りの衣装だった。特に火祭りは、参加する意思がありさえすれば出自を問わないので、欧州系じゃない人もお祭り伝統の可愛い衣装を着ていた。1000ユーロとかするヤツもあるらしいが。

 

後は、動物部門。ピューマなどが面白かった。カナダ~アンデス南部まで、生息域が広いこの動物は、待ち伏せ派であり、1時間でも獲物を待てるらしい。ラマの仲間とか食べていた。ピューマを正面から撮った写真は、確かに、辛抱強そうな顔立ちであった。哺乳類とかの動物の目をじーっと観てると、なんか知性みたいなもんを感じる。

 

世界の定点観測。今年も満足であった。